建築科1年美術館設計発表会 2月18日

1年生後期自由設計課題の「小美術館」は敷地として都心の木屋町三条と宝ヶ池公園のどちらかを選んで行われている。この日に行われた30数名のうち、数名の優秀作品を紹介しよう。

1 北平悠紗さん 手堅い緻密なデザインがいいです。今年の三条グループに共通した内部に「外部につながった空間」を生かす設計。スケッチアップの表現が見事でした。1/200の模型もいいです。来期の卒業制作でもアトリエ系デザインの池井先生のゼミを希望しています。

  

2 境 理央さん  真面目にきっちり設計する境さん、プレゼンでもパワポをしっかり作り込んでコンセプトを説明し、見応えがありました。模型も1/100でよく作り込んでいます。来期は町家リノベーション設計の内田ゼミを希望。

3 中野ひらりさん  宝ヶ池の水面に浮かべる設計です。機能的にも空間的にもよく考えられていて、たいへん感心させられます。卒のなさに舌を巻いてしまうのですが、ひらりさんのもっと野蛮な力強さが見えなくなってしまったのが残念かも。来期は池井ゼミ希望。

 

4 福永乃栄さん  見事な1/100模型を制作して登場。さすがです。住宅の設計でもそうでしたが、1年でこのレベルまで到達してしまうのが信じられません。開放的で大きな空間の中に遊ぶ曲面ガラスの面白さよりも、正方形の窓を持つ壁面の魅力に気がついていて、もう少し時間を与えれば、きっと開放的な空間のフレーミングに手を加えることでしょう。彼女にどんどん設計をさせたいと思っているのですが、来期は大工コースを選択です。様子を見て、設計もさせたいなと密かに考えているのですが、。。

5 宮本夏実さん 敷地の着眼といい、造形の確かさといい、卓抜なスケッチといい、福永さんに劣らない設計センスを持っている宮本さんですが、ちょっと楽な方に逃げるところがある分だけ、作品に凄みが出て来ないように思います。わかっているのにもうちょっとの手間を惜しんでしまう。頑張ってやりきって欲しいものです。来期は町家リノベーション設計の内田ゼミを希望です。

6 結城 陸くん  深い建築センスを持ち、美術館でも面白い造形を試みています。困難に立ち向かう気力を少しずつ得て、今年はなんとか頑張って欲しい。来期は設計コースを希望。

7 山下透青くん  コルビュジェ風のデザインと木製の枠材が混ざった作品。よく考えられているけれども、いろいろな要素を入れすぎて、全体として何をしたいのかが見えにくいかなと思いました。個々の要素を器用に扱うよりも、一つ一つをしっかり見、味わうことを学んで欲しいです。設計か大工か迷いながらも、来期は大工木工のコースを選択、宮大工を目指します。よろしく頼みます。

以上、発表会の席から撮影した画像を並べてみました。女子たちが頑張ってますね。いずれ、本人たちにちゃんとしたプレゼンデータをHPにてアップしてもらおうと思っていますので、お楽しみに。(さの)