建築科2年オ〜クボです。今日は伝統構法&実験の授業です。
僕たちが現在工事しているI町家改修現場の耐震壁軸組を
再現して、水平耐力実験を行います。
まずは木軸だけの強度を測ります。
軸組は W2730 H2730 の3Pモデル。内1Pが伝統土壁、
2Pが欄間のみ土壁というものです。
試験体は薄貫4段、ビス止めの仕様で、タイロッドで浮き上がりを抑えています。
テスがオイルジャッキを操作し、僕がパソコンでデータロガーのデータを記録します。
1/300rad、1/150rad、1/60rad、1/30rad を+、ー交互に加力し、その都度の変形を
記録しています。
これが実験データをグラフで示したものです。
ほぼ直線上に、つまり耐力は変形量に比例して出ています。
1/150radで0.7kN、3P壁倍率は0.35、単位長さで 0.13倍ほど。
1/60radで 1.4kN、3P壁倍率で 0.7、 単位長さで 0.26倍ほど。
1/30radで2.3kN、3P壁倍率で 1.2、 単位長さで 0.44倍ほど。
という結果でした。
これからこの軸組に竹小舞を編んで、土をつけていきます。
耐力壁部分にt70、欄間部分にt60ほどを予定しています。
現場では土壁の下部に土台は入っていませんので、今回は土壁の下を5cmほど
透かして塗ったもので耐力をみようと考えています。
どうなるか楽しみです。