前期の遠足はリトルワールドに。天気も上々、見学日和です。
さの:なぜ1間ごとに柱を建てているんだ?
僕 : 。。。わ、わかりません。
さの:おそらく、2間飛ばすだけの大きな断面の梁が採れないからだろうな。それに強風で屋根を飛ばされないように柱を多く建てているということもあるんじゃないかな。
ナバホインディアンのログハウス。屋根の掛け方が面白かったです。
コイケさん、バリの家でガルーダをスケッチ。細くてたいへんですね〜。先に行きます。
サモアの集会場の構造が実にユニークでした。ずいぶん傷んでいます。さの先生、僕たちで直せないですか?
さの:これはひとが乗っても大丈夫だろうかね。パーム椰子の丸太を曲げて細い竹を水平に回して縄で編んでいくんだろうけれども、不思議な構造だ。中央のマスト状の柱にドームのほとんどの荷重がかかるようになっていながら、全体に受ける水平力を周囲の柱に流すようにしている。やっていいものなら、修復のお手伝いをしてみたいね。
ランナータイの家。僕のお気に入りです。高床でぐっと下げた軒に守られた開放的な空間が落ち着きます。先生、これは縁側の拡大版と見ていいのですか?
さの:縁側の拡大ね〜、いい着想だ。この内側に板で囲まれた暗い閉じた空間がまさに内部。それに対して、この空間は半ば開放的で、風通しが実に好い。それこそ先に見たミクロネシアのヤップ島の家と同じような空間構造で、閉じられた内部と半開放の空間に通じている。それは昔の日本の貴族の家として古墳時代の銅鏡にもあるものと似ている。それに対して縁側は中心部(身舎モヤ)の周囲に別構造で回る縁(庇ヒサシ)とは発生的には異なるけれども、空間的情調として近縁的なものと思えるね。
僕 :なんだかよくわからないけれども、あながちハズレということでもないみたい。
内部にオンドルの部屋が。この入り口、まさにお茶室のにじり口ですよ。下地窓もある。
さの:そう、そういう学説もあるし、確かにそう見えるね。オンドル室がそのままお草庵風の茶室になったとは思わないけれども、影響を受けた意匠があると考えてもいいと思う。
韓国の両班の家にて。小さい家なのに、材が太くて力強い感じです。
20くらいの国の家を見てきましたが、どれもとても興味深かったです。もっと勉強してまた来たいです。(2年ロクハラでした)