2025年の初仕事です! 長岡京市の竹林農家さんの小さな小屋のトタン屋根の葺き替えを1年生たち木匠塾チームで行います。
60年ほど前に建てたものだそう。この素朴なたたずまいがとてもいいなあといつも思っていました。屋根が傷んできているので、いつか学生たちで直してやろうと。今年がチャンス!冬休みに入った年末にと思ったのですが、みんな実家に帰省するとのことで、年初に授業が始まる前の3日間でやってしまおうと計画しました。
垂木にここの竹林に生えている淡竹を使おうと、農家の石田さんにどの辺りの竹を伐るか検討しました。ここ数年で淡竹がどんどん枯れ出していて、この写真のあたりがかろうじて残っています。
トタンは母屋桁に直接釘打ちされていて、ぼろぼろ。登るのも危ないので、足場板を敷いての作業です。1年生の精鋭部隊、なかなかテキパキと作業してくれます。
30分ほどでトタンの撤去が終了。
お昼はメインの農小屋で。薪ストーブの温かい素晴らしい空間で、用意しておいたカレーをいただきます。石田さんが飼っている烏骨鶏の卵を今年収穫した炊き立てのご飯にかけていただきました。う〜ん、美味しい。ご馳走さまでした。
午後から竹林で太さの合う竹を探して伐り出し、真っ直ぐなところを長さを揃えて切ります。22本が揃いました。どれもよく見える元の方を節から1寸のところで切り揃えています。
垂木を打つのには順番があります。まずは妻梁位置の寸法を測り、垂木の本数で割って、間隔寸法を決め、棟桁と軒桁とに割位置をマーク。一番外側に来る垂木を打ち、先端の寸法を決めて、水糸を張り、先端を糸に合わせて打ち付けていく。棟木の芯で余分を切って長さを合わせる。そう説明すると理解してその通りにやってくれる。えらい!ここまで図面で勉強して来た甲斐がありますね。
陽が西に傾いて来ました。いい風景です。
表側が終わって、裏側を作業します。竹の癖を見ながら、高さを合わせて打たなくてはなりません。長さを合わせて先端を鉛直に切り落とし、先穴を開けてビス打ちします。
作業終了予定の4時を過ぎたので、この日の作業はおしまい。片付けてお茶にします。ストーブが温かい!石田さんがコーヒーを淹れてくださいました。ここで採れたシルクスイートというさつまいもを焼いたのが甘くて美味しい!(若者たちはチョコパイの方を喜んでいたかも。)
次回は小舞を打って、ガルバリウム波板を打ちます。お疲れ様!
(Sano)