茅葺きこそ未来 by 塩澤実さん @建築概論 12/14

12月14日の建築概論には茅葺屋の塩澤さんにお出でいただきました。

塩澤さんとは4年前の木匠塾で京北の小屋を茅葺きにするお手伝いをした折に、たいへんお世話になりました。勢いで、学園祭のお茶室の屋根も茅葺き(正確には苫葺き)にしました。茅葺き茶室の伝統はその後は卒業生の山田さんに指導していただいて続いています。

 4年前の学園祭のポスターです

 4年前の学園祭のお茶室

塩澤さんは、神戸芸工大で建築デザインを学ばれ、茅葺きこそこれからの環境時代の建築だと、自ら美山の茅葺きを仕事とする建設会社にて修行、茅葺き職人に。日本のみならず、世界の茅葺き屋根に見識が及び、美山の自宅となる茅葺き民家を設計、新築中に事故。下半身不随となり、車椅子の生活に。しかし、めげることなく、現在、車椅子を自在に操り、茅葺き伝道者として全国を駆け回っておられます。

概論では、カヤと呼ばれる植物の屋根葺き材のいろいろ、世界の様々な茅葺き屋根の説明に続いて、わが国の農山村におけるススキの原の自然が、いかに肥料や茅葺き材として人の手によって維持されて来たか、そこに保たれている動植物の豊かな生態系について、ほとんどの時間が割かれました。これほど自然と人間の暮らしに寄り添った建築材料はない。しかも毎年、生産され、古くなったカヤは熟成された肥料として優れている。茅葺き屋根の遮熱性に着目。こんなエコロジカルな建築はない。まさにこれからの建築のあるべき姿だと。

 オランダの新しい街並み

アジアだけでなく、ヨーロッパでも、茅葺きが注目され、新たなデザインが生み出されている。優れた伝統を持っている日本はちょっと立ち遅れているのではないか。過去の茅葺きの姿だけではないはずと。いつもながら、素晴らしいお話でした。ありがとうございました。今年も、学生たちと茅刈りのお手伝いに馳せ参じます。(さの)

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