メキシコの土着建築研究−2 ゼミ 10月19日

メキシコ大学のベレニセ先生をお迎えして進めている研究ゼミの3回目。

前回にちょっと紹介があったメキシコの行事である「死者の日」the day of dead の様子をネットから紹介。もとはスペイン人が来る前から祖先の霊が家に帰ってくるのをお祭りする習慣があったそうですが、日本のお盆と同じですね。面白いのは、やはり日本のお盆と同様、夏の初め頃に行われていたそうです。それがカトリックの聖人の日、万霊節と重なる11月1、2日に変わったそうです。

仏教の行事として行われる日本のお墓まいりとは違って、メキシコでは花やろうそくなどの飾り物でいっぱいの楽しいお墓コンテストもあると。砂糖でできた骸骨や骨をかたどったパンも。そういう骨のような物ではなく、魂を迎える日本とは違いますね。

でも、亡くなった先祖様たちをそんな形で迎え入れ、一緒に楽しむ習慣もいいもかもしれません。

さて、ベレニセ先生のメキシコのヴァナキュラー建築の紹介です。メキシコは乾燥した高地の山地、メキシコ湾やカリブ海沿いの湿潤の地、太平洋沿いの地といったいろいろな地域があり、それぞれの固有の建築文化がある。山地では石積みの建築が多いようです。

乾燥した地域や湿潤な土地にも土、日干しレンガの建築が多く残されていて、雨が多ければ、軒を深めに出す工夫や地面に近いところで石を基礎に積むという気候風土に適応した建築風景が見られる。道の舗石も美しいだけでなく、隙間や下の土に染み込んだ雨水が蒸発するときの気化熱で気温を抑えてくれるなどの工夫がある。近年、これをコンクリートで舗装して熱がこもってしまったりして気付かされたりする。屋根は多くがスパニッシュ瓦のようなものだったり、平板瓦だったりが多い。

次回はいよいよ小舞土壁の家が登場するそうです。(matsumura)