先週の岩城さんに続いて京都で活躍されている波多野さんのお話を伺いました。
設計で重視されているものが3つ。家具、庭、風景。椅子とテーブルがいつも大事なデザインンポイントになっていることがわかります。
庭の例ではこの円通寺の庭。シャープな直線によって有機的な山の姿や手前の石の庭が構成されています。最近はもっと身近で普通の風景にもまなざしを向けるようになったとか。
岩倉で7戸の住戸計画の設計に風景や庭の学びが生かされていると。
家の周囲の7つの庭のもつ役目と設計についてのお話はまさに住宅を設計している1年生たちにうってつけのお話でした。
設計した家に2年ほどしてから訪ねられたそうです。どの家も庭の手入れがそれぞれにできていて、家庭菜園も楽しみとのこと。大きな引込戸でダイニングリビングの空間と一体になるようにしつらえられた庭が波多野さんの設計の定番のようですね。
城陽の家ではコの字型に中庭を取り込んだ平屋建ての設計がなされています。たまたま以前に紹介のあった高橋勝先生の信楽の家とほぼ同じ構成で、1年生たちは既視感を抱いたことでしょう。二つの事例をもっと詳しく比較してみたいですね。
波多野さんのしっかりと吟味された詳細や寸法の緻密さに裏打ちされた空間の質の高さは、実際にその場に行かないと十分には感じられないかと思います。いつか拝見させてもらいたいです。
本日はありがとうございました。(Sano)