伝統の土壁構造実験−1 空フレーム 12月13日

建築科2年オ〜クボです。今日は伝統構法&実験の授業です。

僕たちが現在工事しているI町家改修現場の耐震壁軸組を

再現して、水平耐力実験を行います。

まずは木軸だけの強度を測ります。

軸組は W2730 H2730 の3Pモデル。内1Pが伝統土壁、

2Pが欄間のみ土壁というものです。

試験体は薄貫4段、ビス止めの仕様で、タイロッドで浮き上がりを抑えています。

テスがオイルジャッキを操作し、僕がパソコンでデータロガーのデータを記録します。

1/300rad、1/150rad、1/60rad、1/30rad を+、ー交互に加力し、その都度の変形を

記録しています。

これが実験データをグラフで示したものです。

ほぼ直線上に、つまり耐力は変形量に比例して出ています。

1/150radで0.7kN、3P壁倍率は0.35、単位長さで 0.13倍ほど。

1/60radで 1.4kN、3P壁倍率で  0.7、  単位長さで 0.26倍ほど。

1/30radで2.3kN、3P壁倍率で  1.2、  単位長さで 0.44倍ほど。

という結果でした。

これからこの軸組に竹小舞を編んで、土をつけていきます。

耐力壁部分にt70、欄間部分にt60ほどを予定しています。

現場では土壁の下部に土台は入っていませんので、今回は土壁の下を5cmほど

透かして塗ったもので耐力をみようと考えています。

どうなるか楽しみです。

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