京の住文化講座−3 畳ワークショップ 2月2日

京都市のイベントの3つ目は畳。平成の京町家でお世話になった太田畳さん親子においでいただき、親子さんの畳体験ワークショップを行いました。11組の親子さんが参加です。

太田さん親子による畳の作り方の説明。畳は古くは奈良時代から文献に出てくる。おおよそ今の形になったのは平安時代から。畳床がついて部屋に敷き詰めになるのは室町時代からと言われている。畳敷き詰め建築の最も古い遺構が銀閣寺の東求堂(1460年)。東求堂の畳の大きさはほぼ現在の京間サイズ(1910*955mm)。600年も続いている伝統なんだね。

畳は古くからい草が使われていた。当時からそんなに長いい草があったのだろうか。今のように栽培されるようになったのは江戸時代からだそうです。

熊本からい草の鉢植えも届きました。い草は夏前に先を刈り取ると、その後ぐんぐん伸びるのだそうです。緑を安定させるために考案されたのが染土漬け。淡路島の粘土をどぶ漬けし、覚えのある青畳の匂いになります。

 

さて、二階に上がって、畳の表を縫い付ける体験の説明です。畳に並べられた道具はいずれも畳屋さんの独特の道具ばかり。とても鋭利で危険がいっぱい。

子どもたちに順番に縁を縫い付ける体験をしてもらいます。みんな真剣。

一方で、いろいろな畳を体験してもらいました。畳床がボード、発砲スチロールを挟んだもの、藁床、の3種類の畳を踏んでもらい、どんな風に違うか、レポートしてもらいます。おおよそ、みんなが正しく感じてくれました。でも、それではこの部屋の畳はどれ?これはほぼみんなが藁床と思いましたが、正解はボード畳。もうかれこれ18年は経っているので、そろそろボードが柔らかく分解を始めたからのようです。い草と和紙の畳の匂いを比べたり、水をこぼして染み込み方の違いを見たり、木槌で叩いて、音の鳴り方を比べたりしました。まさに五感で体験してもらいました。

縁縫い。みんな体験をしてくれました。怪我がなくてよかったです。下に降りて、お茶とお菓子で一服。感想を述べ合ってもらい、最後に修了証授与です。みなさん、よく勉強してくれました。(拍手!)京都市京安心住まいセンターのみなさん、太田さん、スタッフのfurutaくん、tettaくん、お疲れさまでした。(さの)