3月19日、現場に照明器具を取り付けに行きました。すでに周囲の外構工事も終わって、ずいぶんすっきりきれいになっています。
そこに中田先生夫妻が訪ねてこられました。お二人が設計された北区の素晴らしい集合住宅を先日、拝見したところでした。さて、この荒々しい小屋はお二人の目にどう映ったことでしょうね?
翌日、戸の引き手をこしらえました。
22日、引き手を取り付けに。スイッチボックスもこしらえています。ここだけ、いつもの町家改修でのような細かな細工をしてみました。
4月6日、宇治市の完了検査でした。担当課のみなさんにはとても喜んでいただけました。ここまで本当によくご協力いただき、暖かく見守っていただきました。素晴らしい機会を与えていただきましたこと、心から感謝いたします。
その日の午後、高橋勝先生が見えました。大阪本町で素敵なプロジェクトの真っ最中でお忙しい中、よく見に来ていただきました。
その晩に高橋先生がSNSに投稿された文章と写真を添付します。
「宇治の茶園小屋、ようやく見られました。
佐野先生と京都建築専門学校の仕事です。
宇治の桧の選木から始めて、学生たちも製材から手刻み建て方、仕上まで関わった非常に力の入った伝統工法による小さな小屋です。
太めの八角形軸組材を折置組でガツンと組み上げられた躯体は豪快そのもの。巨大丸太を束ね上げた古代の構造物を連想させます。
その躯体に地元の土を使ったスサ多めの荒壁、(実は適度なひび割れにコントロールされた二度塗りだそう)に穿かれた下地窓の風景は昔ベトナムの奥地で見た寺院を思い出しました。
新築であるはずが既に昔から立ち続けているような佇まいを醸しています。
現代日本でこの様な建築を作り続ける佐野先生、穏やかに話される内面に業火を見た思いです。
でも学生たちの手による刻みや土塗り、柿渋塗り、焼杉それぞれのムラやいろんな痕跡を楽しそうに教えてくれる時は目を細めてられました。
僕も頑張らねば!!(高橋)」
竣工写真から、宇治川からの眺め(西立面)と、京阪駅側からの眺め(東立面)を。
この公園のオープンは6月の予定です。その頃に僕たちでお披露目の茶会を企画したいと考えています。
(SANO)