中京区の長屋改修2025−5  10月の作業から 壁のこそげと下塗り

怒涛の10月1日の万博茶堂が終わって翌日の10月2日、授業が終わって、夕方からしばらくぶりの長屋改修現場に。土を練って、荒壁塗りをば。

2階へバケツで幾度も土運び。朝の自転車、土練土運びで2度の汗。いくぶん涼しくなったかな。でも蚊は元気。

万博茶堂が終わって、さあ、13日から始まる学園祭堀川茶室の建築に集中しなければ。また学瀬チームは長屋に来れない状態です。

10月16日雨模様なので、堀川茶室の片付け作業は中止、久しぶりの中京区の長屋改修現場に。9月の万博茶堂や堀川茶室でがんがん打ち込んだ勢いで、みんなよく動いてくれました。遅れてしまった改修工事をなんとか急ピッチで完成させねば。みんなよろしく!

S我君がトイレの建具枠の加工をしています。

M上君はトイレの荒壁塗り。

O山君F坂君は既存の土壁のこそげ落とし。

S永君とS田君は釣り床の下地と床の前の一段落とした天井板を張っています。

10月20日、堀川茶室も終わって、長屋改修現場に。
学生たちはトイレの床組担当、釣り床担当、壁こそげ担当、何でも担当がそれぞれ作業。あさぎ土や漆喰塗りの壁をこそげていくと、少なくともこれまで3回の仕上げがなされている。どれも見事に薄くきれいに塗られていて感心させられる。もうチリがほとんどないので、3層をこそげ落としてもらうのだが、水をかけても埃がすごく、担当君たちの頭も真っ白だ。削ってもらった土は再度、下塗りに使う。
二階の壁をこそげ落としておもった。
階段の壁をこそげるO山君とF坂君
何でも担当のテクニシャンS田君には框の下の板を取り付けてもらった。地覆(土間に接する横受け材)を外してそれに板を打って、戻して裏から固定する。床の合板を剥がし、隅の小さな断熱材を剥がしての作業は難しそうだが、私がちょっと他の作業をしている間に終わっていた。さすがである。
21日、夕方から一人で現場に。昨日出来なかった回縁上部分の下塗りをば。釣り床も木摺を打ってもらったので、ここも。すでに荒土がなくなってしまったので、こそげ落とした中土を練って塗るが、とびきりさらさらの土で、釣床の垂れ下がりがなかなか塗れない。古縄をタッカーで留めて土の付きがよかろうと思ったのだが、ぼろぼろ剥がれ落ちてしまう。やはり荒土を持ってくればよかったか。
10月23日壁こそげ隊の活躍。1階の部屋の壁を落としてもらう。壁によってするすると剥がれるものとなかなか剥がれないものとがある。そう簡単にできるわけではない。とにかく埃が半端ない。ほぼすべての壁のこそげを二人にやってもらった。
落とした壁土を捏ねて二階の壁に塗ってみた。とりあえず下地塗りなのだが、乾いた表情を見て、そのまま仕上げになる可能性も。あまり色は期待できないかな。
末田君にPSの小天井の板張りを2箇所やってもらった。できればメンテで外せるようにしたいねと、嵌めるだけにしておいた。うまいもんだ。
二階のシャワー室前の天井を張るS田君。
三角の吊り床の天井も張ってもらった。上手い。早い!
10月27日、気づいたら10月も終わろうとしている。学生たちとの長屋改修では表面のボードと合板を剥がそうと、足場を組む。
3本の柱を立て、足元と庇上の床受けの桁丸太を番線で結んでいる。番線の結び方は堀川茶室の足場で教えたはずだが、教えたのは1年生たちだった。
下で庇の上の床組をつくり、
上に載せて結ぶ。これに足場板を載せて二階作業ステージをつくる。
防塵と落下防止のシートを張っておしまい。狭い長屋通路のこと、なるべく早く足場を除去したい。急ごうね。
午後からさっそく表面の石膏ボードと合板下地を剥がし、土をこそげてもらう。
釣り床を土壁塗り回し納めにしようとしていたが、あまりよくないので、壁止りを木でつくることに。釣り床担当のS永君に納まりを考えてもらう。
10月30日出窓を取り付ける。
末田君は本当に納まりや見えを考えて仕事してくれる。一体、どこでそれを学んだのだろう。当初付けようと思っていた斜め板水切りを止めてまっすぐに切ってもらった。
出窓とは言っても、内側に障子を建てたいがために従来のガラス戸を外に出しただけなのだが、それでも部屋が広くなった気がする。
4畳ほどの極小の部屋なので、少しでも広がりを感じてもらえるよう出来るだけ内部空間に取り込んで見たので、落ち着きは薄くなる。どこでそれを取り戻せるか、これからの造作デザインでやってみよう。
私はひたすら黒ベンガラを塗って手が真っ黒に。晩のコンサートに行く途中で公園のトイレで洗ったのだが、手は汚いままだった。
(さの)

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