左京区吉田の長屋修繕 12月4~6日

建築科1年のグッさんです。突然、さの先生から、長屋の構造の修繕を頼まれたので手伝ってねと言われて、タニ、ツルタ、タカギシ4人チームで3日間、放課後の3時間ほどの作業をしました。福井棟梁に指導監督してもらえたのがよかったです。以下、簡単ですが、報告します。

 内装下地材を外しています

長屋の通り庭の側柱を受けていた井戸引きという材がシロアリ被害でほとんどなくなっています。過去、リフォーム工事ではそのままにモルタルや添え柱などで対応していたようです。新たに設けたベニアの壁で隠されていたのが今回の工事でわかったようです。

 ぼろぼろになった井戸引きを削ります

井戸引きの腐朽部分をはつりとり、固練り土を充填することにします。

土壁の下部が落ちているので、小舞を編めるように上の土を削ります。

 土を落とした状態

えつり竹まで土を落とせば、続きの竹小舞を入れて編むことができます。この部分は下の貫も腐ってなくなっていました。

 貫を入れたところ

貫を何とか仕込むことができました。

 翌日、竹小舞を編みました

一部、竹小舞を補充しています。側柱の浮いている箇所に埋木をして、添え半柱とビスで縫込みました。

 固練の土を井戸引きの穴に充填

隣の家も土壁の無効に新しく下地をつくってベニアで内壁をこしらえてあるので、抜けている箇所には断熱材でカバーして土を込めます。既存の添え柱と側柱、根継ぎとをコーチボルトで留めます。

  荒壁をつけています

土壁塗りはこれまでもワークショップイベントで経験していましたので、何とかできますが、時間はかかりますね~。

      何とかできました。

さの:今回の作業は側柱と土壁の構造的な修繕でした。現実にはあらたに内壁を設ける予定となっているようですので、この作業が表に見えることはありません。内装デザインは別の設計士さんがやってくれているのですが、耐震設計はほとんど考えられていないようですので、この長屋の構造にふさわしい耐力特性をもった耐震壁をアドバイスしておきたいです。

放課後の時間にがんばってくれた学生諸君、あたたかく見守っていただきました福井棟梁、ありがとうございました。みなさんおつかれさまでした。

SNSをフォローする