東山五条の町家改修も最後の段階に。10月頭で一応、工事は完了しましたが、11月1日に始まる五条坂でのイベント「わん碗ワン展」に店をオープンすることが決まり、それまでにあちこち仕上げを進めなくてはと。まずは具合の悪い入口吊り戸を直します。
岡田君に滑りの悪い戸車をレール戸車に変え、レールを仕込み、その分まぐさ材を下げて調整してもらいました。見事、戸はきれいに動くように。ちょっと動きの悪かった錠も、鍵穴金具を留めているビスが当たっていることがわかり、短いビスに交換、治りました。
トイレの下地窓に掛け障子を楠本君にこしらえてもらいました。竹釘をつくって留めます。照明を消すと、なかなかきれいでしょ。
楠本君、緒方君による表と裏の軒樋を新しいものに取り替え。伝統の板庇用の金具がないので、ひとつひとつ曲げ加工して取り付けます。裏は垂木に取り付けられるので、簡単です。
裏の軒下をモルタル塗りに。ここは砂利敷きにしてちょっと緑を配置してみたかったのですが、猫がおしっこして困ると。
表面の壁の仕上げ塗り。左官担当のさのの仕事です。午後3時間休みことなく膝を曲げて頑張って塗りました。次の日は膝が痛くて困りました。
店の間の奥に作品の展示飾り棚を伝統の桟板をつかってつくりました。岡田君に柱に棚受けの腕木を仕込むための削り仕事をしてもらい、その後腕木を拵えてもらいました。腕木に桟板をのせてできあがり。さすが岡田君、完璧です。
11月4日、サロン藤平という名前で新たにオープンとなりました。藤平陶芸の仲間たちによる作品展です。展示台は2階の棚板合板を作業馬に乗せただけのものです。これもそのうち、杉板でちゃんとしたテーブルを設計して製作したいなと思っています。
お店の正面、左が改修前、右が改修後です。同じ消化器が置かれたままでしたね。この後、2階の板格子の窓に板を面付けして板虫籠窓にします。ショーウインドー下の無双板窓と同類のデザインになる予定です。それで本当に完成となります。ということで、まだまだ進化しますよ。お楽しみに。
(さの)