「京の住文化を学ぶ・建具篇」@よしやまち町家 11/17

京都市住宅供給校舎<京あんしん住まいセンター>主催による「京の住文化を学ぶ」ワークショップイベント、今回は建具編です。

 

特別講師に井川建具道具店の井川さんに来ていただきました。Furuta君と私Kumiは学生スタッフ参加です。

まず子どもたちに町家の建具マップを作成してもらいました。みんな喜んで走り回って建具を記入していきます。

マップが終わって、さの先生が縁側の建具を全て取り払いました。庭と室内が一体になった不思議な瞬間。

外のひんやりとした空気を心地よく感じました。「もう一つの外なる内部空間」。内部化した外部。ガラス越しでも見えるけれども、決してこんな風に内部化しませんでした。お寺でお庭を座って見惚れるのは、こういうことなんだと納得。

次に簾戸を建て込みました。照明も落とすと、庭の風景が面白い見え方をします。きれい!

本来は夏に建てると。風が通り、心地よいのだそうです。隙間から蚊は通れそうですが。

「大阪の簾戸は節を桟に隠してすっきりと揃えるのに対して、京都は節をこういう風に散らして見せています。」(井川さん)

「すっきり美しく見せる大阪に対して、京都の数寄屋心なんでしょうね。」(さの先生)

雪見の仕方にもいろいろあります。よしやまちのは固定されたガラスはめ込みの雪見障子ですが、他に障子を上に擦り上げるもの、半分を引き開けるもの。引き戸形式では庭を水平に連続して見せられませんね。(井川さん)

二階に上がって今度はいろいろな襖の話。写真は障子小窓付きの「長崎」と呼ばれる襖。外の明かりが見える工夫だそうです。

次に部屋を仕切っている襖を取り外し、一体の大きな部屋に。こうして部屋を大きく小さく変えられるのが建具の一番の工夫ですね。

最後に欄間のいろいろを見せてもらいました。彫刻欄間、透かし欄間、組子欄間、筬(おさ)欄間など。よしやまち町家では赤い漆塗りの枠だけの欄間になってます。

最後に、1階に降りてくると、温かいお茶とお菓子が。わ〜いと喜ぶ子どもたち。(予想通り)

みなさんの感想を聞き、学習の認定書授与でおしまい。みなさん、お疲れさまでした。(Kumi)