明けましておめでとうございます。
今年も新年は恒例の京都番匠保存会の面々による釿(ちょうな)始めの儀から始まりました。以前は太秦広隆寺にて行われていましたが、3年前から千本釈迦堂に移りました。番匠保存会のメンバーはわが校の母体でもある大工組合の棟梁たちで、京の番匠(大工のこと)に伝統する工事を始める際に行われる儀式の一つが披露されます。
会場には儀式の式次第の札が。神様に捧げる儀式ですから、まずは棟梁による祝詞(のりと)奏上、でもこれは礼だけ。続いて二人の番匠による墨矩の儀、次の墨打と一体になって材に基準となる墨を付ける儀式です。そこで打たれた墨に従って、今度は棟梁による釿打ちがあり、清鉋の儀、これは番匠によるやり鉋。そして京木遣り音頭が唄われて儀式が終わります。全体で約1時間。冷える中、たいへんです。
まず一同が蕭、篳篥、笛の囃子の音に合わせて登場します。これがけっこうかっこいいのです。
棟梁による釿打ち。墨打ちもやり鉋もオーバーな格好だけですが、これはけっこうがつんと叩いてます。木っ端が飛んでくるということはありませんが。
大工たちによる木遣音頭。今年は人数が少ないけれども、若手の声がよく通って力強かったです。後ろでは音頭に合わせて千載棟、万歳棟、永永棟!と掛け声が上がります。上棟の際に行われる音頭です。
最後に大報恩寺住職さんも入って記念写真。その後に代表の挨拶とお餅配り。いつももらったお餅でお雑煮をいただきます。
この身の引き締まる儀式で皆さんとともにお正月をお迎えしています。番匠保存会の皆様お疲れ様でした。ありがとうございました。
(さの)