20日に戻る。解体の後、皆と上の岩屋寺本堂に。
本堂のきつい階段を登り、さらに上の階段を上がったその先に鬼岩と呼ばれる大きな岩がある。この山の基底岩となっている花崗岩だ。その上に上がると、眺望がよい。素戔嗚が降臨したと云われる船通山がよく見える。出雲の地を貫いて流れる暴れ川である斐伊川の源流のその先にこの山があるというところが重要なのだろう。山の麓の一帯には棚田が広がり、奥出雲を象徴する景観となっている。
この岩の根本にちょっとした空間ができていて、地蔵がいくつか置かれている。ひょっとすると、この窪みが窟聖(いわやひじり)と呼ばれる修行僧たちの拠り所だったのかもしれない。そこから岩屋寺という名前となったのかもしれない。
この岩屋寺の境内には「切開(きりあけ)」と呼ばれる断崖峡谷があり、国指定の天然記念物に指定されているが、そこには窟となれる空間は見当たらない。
本堂の前で記念写真の後、下山し、晩の集会までの間に、奥出雲の名所である「鬼の舌震い」を見に行くことにした。岩屋寺のあたりから車で20分くらいのところにある。