建工祭の名物のお茶室へ寄ってみた。去年の部材を再利用しているが結構新しくなっていた。シンプルな架構と丁寧な刻み仕事が見ごたえがあった。去年より茅葺きの厚みも増していてかっこよかった。活け花があることでお茶室が華やかに見えた。
今回初めてお茶をおただいた。堀川通りの車の音と商店街の有線音楽の日常的な音環境のなかで、濃い抹茶をいただいていると不思議に落ち着く。冷たい初冬の風と暖かいお茶の取り合わせは、開放茶室ならではの醍醐味だろう。
同席したのが裏千家の学校の学生さんたちで、ひとりはウクライナからの留学生だった。彼女らも大層このお茶室が気に入ったようだった。期せずして国際交流も果たした今年の建工祭だった。(講師:円満字)