中川の現地見学 4月9日

今日は、卒業制作の候補地である高雄の奥にある中川集落の現場検証へ行ってきました。

学校から30分ほどで到着。車から降りると…寒い!

ここは北山杉の産地で知られており、清滝川の谷間にあるため、丸太を乾燥させるには適した気候。

そのため風通しがとてもよく、今日は市内と比較してとても寒かったです。

左側に軒を連ねているのが、丸太倉庫群。以前はここで北山杉の丸太が生産され、女性たちが頭の上に丸太を乗せて京都市内の鷹峯あたりまで運んでいたそうです。調べると南北朝時代の中末期から中川で北山杉の植林が始まったとか。

そして今回の卒業制作の現場(本間先生の家)がここになります。

倉庫の作りは林業に特化した建築方法になっています。
例えばこの天井を見ると、右上の手前部分には本来柱があるのが普通ですが、丸太を移動させる時に邪魔にならないよう、柱を立てていません。そして縄で横に巻き付けられている箇所は、丸太が当たっても傷がつかないようにガードの役目を担っています。

母屋の中に入ってみると…

ここ中川では、若狭で大工をしていた人達の建築した家屋が多く、若狭の建築様式が濃く出ているそうで、この家屋もその色が濃く出ているそうです。

シロアリで食い尽くされた場所は、床を剥がしてあり、

雨漏りはブルーシートを被せて、応急処置が施してありました。

修繕工事は屋根からかかりたいそうです。

結構平屋で広い!これはやりがいのある改修工事になりそうですね。

設計も施工してくれる大工さんも決まっており、今日学生メンバーが4名決定しました。

前期はこの家をよく知ってもらうということで、まず実測と構造模型をメインに進めるそうです。
みなさん、頑張っていきましょう!(Harumi.I)