のこぎりをきちんと使うのは、なかなか難しい。2回目の授業でも、めいめいの材の端っこをもう一度切って練習。そこに知る人ぞ知る、長勝鋸の長津勝一さんが見えた。前に来られた折に、たまたま学校にあった古い鋸を「目立てして差し上げましょう」と、持ち帰られていたのを持って来てくれたのです。さっそく、その切れ味を披露していただきました。
(長津名人のTV:2015年1月26日放送 16:30 – 16:55 NHK総合「超絶 凄(すご)ワザ!」)
長津さんの鋸を見ると、横引きの刃に縦引の刃が混じったグループごとに窓と称する深いU字の切れ込みがある。アサリはかなり少なめで、大きな刃にもかかわらず、細い角材をスルスルと切断する。横も、縦も、斜めも正確に切れる鋸ですと。
「これは長津さんが考案されたものですか?」
「いえ、オリジナルはドイツにあります」
「ドイツって、押し切りですよね?」
「二人で両端から切る鋸です。日本でも大正時代にあったのですよ」
伝統の大工技法を後世に残そうと、活動をされている長津さん、この夏に京都の京北で今はあまり使われなくなった伝統大工技法の「鉞(まさかり)」「釿(ちょうな)」「槍かんな」「大鋸(おが)」といった道具の技能大会を企画され、若い人たちにぜひ参加を呼びかけたいと。さっそく、京都建築専門学校もお手伝いに参加、協力を申し込みました。7月17〜8日です。みなさん、ぜひ。
さて、実習授業の続きです。もう時間がなくなりましたので、今日は渡りあごの墨つけをして終わりですね。2人一組でかみ合うようにします。理解できるかな?
(さの 写真は光田棟梁にいただきました)