災害復旧ボランティアのお話 by馬場亮汰さん 12月7日

今日の概論ミニレクチャーは卒業生の馬場くんに、今夏の相次ぐ台風水害を受けた岩手県岩泉町に災害復旧ボランティアに行って来た折の体験をお話いただきました。馬場くんは3年前の卒業生で、学生当時から、人のために身を惜しまない好青年でした。卒業後、学園関係の工務店に大工として勤務、手が空いたこの秋に一ヶ月仕事を休んで、以前から希望していたボランティア活動に参加。工務店の皆さんから応援を得て、単身、岩手県に駆けつけたそうです。以下、話の要約です。

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−1 現地に赴いて、ボランティアセンターにて指定の宿泊所を紹介してもらう。各自の寝袋で寝る。

−2 食事は自分でなんとかする。コンビニで食料を調達。風呂は地元の人に提供を受けた。

−3 主な作業は、床上浸水によるおびただしい泥土の搔き出し。

−4 朝、ボランティアセンターに行って、その日の仕事の指示を受ける。道具が貸し出される。

−5 6人チーム。大工であるいつも自分がリーダーとして、指図を行った。

−6 泥搔き出しはたいへんな作業で、弱い者の様子を見ながら、適当に休憩を入れる。

−7 伝統的な家の方が泥はうまく収まってくれている。最近のものは合板や石膏ボードなどが厄介。

−8 中には2kmほど基礎ごと下流に流された家も。骨組みはほぼ原形を保ったまま。

−9 指定された以外の提案はできない。ひたすら泥出し。住人の話を聞いてセンターに報告する。

−10 大工の知識はとても役に立つ。ぜひみんなも行って欲しい。

−11 日曜日など、200~300人というボランティアがやってくると、センターはパニックに。いつまでたっても指示が出ないことも。

−12 基本的に災害復旧が上手くいくかどうかは、指示する者の能力による。

−13 各地からいろんな人がボランティアにやってくる。交流はとても楽しい。

−14 行ってよかった。また機会あれば、行きたい。

馬場くん、ありがとう。みんな関心をもって聞いていました。

学校ではこれまでも、災害復旧ボランティアに身を投じてきた学生くんがいます。基本的に、気持ちだけではダメ。期間中、自分の一切を自分できちんとできることが絶対条件です。こうした一般ボランティア参加もいいし、建築技術者として要請されるボランティア活動もあります。学校もできる限り応援します。

(さの)

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