春のバス遠足はリトルワールドに行きましたが、秋は知多半島の常滑です。
まずは廻船問屋の瀧田家。ほぼ前面にわたる復元工事がなされただけあって、しゃんとしています。大邸宅という風情ではないものの、きちんとしたいい家です。隣家がすぐ近くにある裏側は漆喰で塗り回してあります。
入り口土間の風情。ここは住まいでどちらかというとこじんまり。港の方に大きな店があったのでしょうね。
登り窯。8室、幅が4間ほどあって大きい。焚き口が京都の登り窯とは違いますね。
ちょっと予定コースから外れて急いで陶の森陶芸研究所に。堀口捨己の1961年の設計。
青空に映えて大きく突き出したキャノピーと庇が圧倒的。内部の床面積よりも大きいのではないかと思うくらい。これがよく見ると、細かなモザイクタイル貼り。しかも薄紫のグラデーション!白とばっかり思っていました。
玄関ホールの正面に軽く浮いた階段。一見、真鍮製かと思われた銅色と天井の薄緑という補色を意識した配色。
応接室と一体になった茶室でお茶をいただく。桐浴先生の解説に皆、納得。塗り回しの床の間にコンクリートの壁の厚みが正直に出ていて、左手の茶道口の襖の傍に同様の幅の板で対応している。駆け込みの天井にも堀口らしい捌き方が見られる。
建築学生たちの見学と聞いて研究所の人たちが二階と屋上に案内してくれた。このバルコニーが見たかったので嬉しい限り。この贅沢な開放感!
つづく。(さの)