京都はほんとうに暑い日が続いてます。そんな夏休みの初日にリノベーションゼミで島原にある町家ギャラリーさんを見学させていただきました。このたび、新たに宿も始めるので、2階を改修されたので、楽しみです。
新たに宿泊される人のために設えたキッチンとダイニング。 大正15年の棟札があります。その頃のちょっとモダンが実にお洒落です。
こちらは庭に面してオーナーさんのお住い部分。
紅葉のつくる日陰に差す木漏れ日が実にきれいです。こういうところが、京都の夏を涼しく過ごす工夫ですね。
階段を上がると、トップライトと漆喰で明るい吹き抜いた天井に、大きな松梁がいい感じです。
ここにお風呂やトイレが接続。低めのソファーが置かれてちょっと洋風に。
部屋は表と奥とで雰囲気が変えてあります。これは奥の座敷。床の間の花頭窓が効いています。夏の簾戸と襖の緑錆色がフィットしていますね。
ゆったりとしたいいお部屋です。基本的には1列4室型の奥行きのある町家を、二階は5室構成に改修されたということですね。
昭和初期スタイルと呼んでいるこの表からは、あの深い奥行きと立派で上質の空間が感じられませんね。さすが京都です。
全体として渋く暗めの落ち着いた伝統的な町家の空間の1階と、対照的に明るく爽やかに設えた宿の2階という構成になってますね。どちらにも素晴らしいセンスが感じられました。宿の運営はご友人の協力のもと、オーナーさんご自身が直にされるということでした。基本的に口コミで、あまり宣伝しないということです。朝ごはんも出されるということですので、人の交流も期待されますね。ぜひ紹介したいと思いました。どうもありがとうございました。(さの)