withコロナの学校生活もだんだん慣れてきて、木工チームも板についてきました。本日は12年前の卒業生で宮大工の大西さんが後輩のためにと、午後からの木工実習に来て指導してくださいました。
道具をどう使えばもっと正確に早く削れるか、手本を示してくれます。わかりやすい説明になるほど。
「とにかく研ぐ時は砥石を平らにする。仕事中には研いでいられないので、休憩時間に研ぐ。切れる道具は効率を上げてくれるし、時間を短縮させてくれる。自分が楽になるために研ぐんだ。」
休憩時間に持参の道具を広げて見せてくださいました。見たことのない形状のノミも。「地面からちょっと浮かした柱の底面を削るのに使う。」刃の幅が3寸のノミも。「これは買ったけれども一度も使ってない。」
カンナも大小20丁ほど。「これでもそんなに多い方ではない。勤めて7、8年でこれくらいは道具が増える。その仕事その仕事で使う道具がある。道具でできる仕事の幅ができるし、仕事もさせてもらえるようになる。」
「最初の頃は給料のほとんどを道具に使った。家から通えたのでできたことやな。」
「手道具は自分で手入れできるので、金がかからない。電動工具は次から次から新しい道具が出てくるし、故障すれば修理に出さなあかん。費用かかります。」
休憩の後に、「ちょっとやってみよう。」と、学生君が2時間以上かけて削ったのと同じ作業を30分ほどでやってしまいました。「はやっ!」みんな驚き。
「電気工具使ってもっと早くできるよ。」
最後はカンナでするするといともたやすそうにきれいに仕上げてしまいます。
「このカンナは刃のところと尻の2点だけを合わせて前を浮かしているので、ガサガサ削れる代わりにカンナの傾斜が変わるので、最後に両端を削って平面にしてやるのがコツなんだ。」
どういう手順で削れば早く効率的にできるか、教えていただきました。
大西さん、ありがとうございました。また宇治の現場にぜひお越しください。
(木工チーム一同)