7月の最終週は前期試験期間となる。またそろそろ就職活動の会社訪問やら面接なども入ってくる。京北の作業にも参加できなくなる学生たちが出てくるのは致し方ない。かといってすでに2ヶ月も遅れている現場を放っておけず、学生なしで一人で週末に作業することもある。
たまには一人でこつこつやるのも悪くはない。いくつかの作業を能率よくまとめてやるよりも、一枚ずつ板を運んで、端を落として、寸法を採って長さ切りして、端材をまとめ、切った板を張る場所に運ぶという、一つ一つの作業をきちんと身体全体をいろいろに使っていく方が、身体が疲れないし、作業が楽しくなる。職人の仕事らしいような気がしてくる。
でも、やっぱり、若い学生たちと一緒にやる方がいい。未熟ではあるけれども、一生懸命やる姿を見るのはいい。
彼らも出来てくると喜びを感じてくれているようだ。試験中にもかかわらず、作業に来てくれた。外はとんでもなく暑く、熱中症にならないように、スポーツ飲料をたらふく飲ませながら作業をしてもらう。
外壁用の杉板が足りなくなった。もともとこの部分の残りで上の短いところに回せるところを、2階から張り始めて長物を短く切ってしまったためだった。仕方ない、途中で水切りを入れて、上下2段で張ることにした。水切りは面倒なので、私がこしらえ、新たに外壁下地を足してもらって板を張ることに。
夕方には最後の板が張れた。おつかれさま。
こうして外壁が張れると、それまで外が見えて気持ちの良かった内部は暗く、風通しも悪くなってしまった。倉庫なんだから仕方がない。また次に土塗り下地の細かな木摺板を打てば、またそれはそれで美しい眺めが見られるだろう。それを楽しみにしよう。
最後に、正面脇の板壁に目板を見本に打ってみた。目板は厚みが15mmと比較的厚みがあるだけ、影もしっかり出来て、まずまずの眺めだ。何よりも板を留めているビスの頭が隠れてスッキリするのが嬉しい。
さあ、これで夏休みに入る。学生たちも帰省や旅行や会社インターンシップで予定もあるだろうけれども、この仕事をさっさとやってしまいましょう。よろしく!
(さの)