9月4日、籾殻軽量土壁(厚貫5段2Pモデルt65)の耐力試験を行なった。6月にテキサス大学の学生たちと塗ったあの壁に籾殻入りの土を塗り足したもの。
芯となる荒壁は通常の土、30mmほどの塗り足し分が軽量土壁。およそ土の1/3の量の籾殻を混ぜている。
厚みをつけるムラ直し塗りの土には通常荒土に砂を混ぜて収縮を抑えるのだが、砂の代わりに籾殻を入れるかっこうになる。籾殻をたくさん混ぜた土は凝縮力が弱い。貫の上に塗った土は滑り落ちてしまう。
さらにその上からもう一度同じ籾殻入りの土を塗っている。合わせて30mmほどになる。
9月の授業で実験。手動の油圧ジャッキで荷重をかけ、ロードセルで荷重を拾い、変位計で動く距離を拾い、PCに信号を送る。
貫の部分に入るクラックは通常よりも早めに入るし、大きい。
結果は普通の土壁と強度はあまり変わらなかった。
土はいつもと同じく何度も実験に用いてきた古土。町家の改修に籾殻入りの軽くて断熱性がいくらか期待できる土壁を塗っているが、強度的にもそれほど低下しないということが確認できたかな。みんなにはデータをその都度グラフ用紙にプロットしてもらい、グラフを作成してもらった。授業で何度も見たグラフだけれども、理解できたかな?
(さの)