恒例の秋のバス見学ツアー。今年は旧山邑邸が修復工事で見学できないということで、ちょうど公開されている六甲の教会(風の教会)から。六甲山の北側は紅葉が綺麗でした。
青みを帯びた曇りガラスの美しい歩廊から右に折れて聖堂に。音や映像の出る彫刻作品の展示がなされていました。
ひとしきり見学した後で、みんなで感想を述べ合いました。単純なコンクリートの箱なのに、スリット窓がそれぞれの壁面の独立性、延長を効果的に見せていて、感動的でした。
次は六甲山を北に抜けて箱木家。千年屋とあるけれども、室町後期、500年の農家です。ずいぶん軒が低いです。
中は真っ暗。しばらくすると、中の様子が見えてきました。真っ黒に光っているまるで石炭のような柱が500年の年月を語っているようでした。先生方の構造の話はいまいちよく理解できなかったけれども、意外にひょろひょろの便りなさげな梁組。にもかかわらず、500年ももっているのが不思議。
低く降りてきた軒に守られた感じの縁側がなかなかいいです。
最後は小野市にある浄土寺浄土堂。建築史で出てきた鎌倉時代の国宝建築です。
内部は撮影禁止でしたので、写真がありませんが、素晴らしかったです。一見簡素な外からは想像ができませんでした。
内部の見学が終わって、寺にある神社、割拝殿に。よく見ると不思議な構造です。
再び外に出てよくみれば、先ほどはなんとも思わなかった柱と組手が力強く、まるで不動仏のように見えてきました。800年、こうやって支えて来てくれているのですね。
そのお不動さんの前で記念写真です。みなさんお疲れ様でした。(Saito)